【訪問美容の始め方】個人で開業するために現役美容師が行った事をまとめてみた

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美容師の大脇

訪問美容を始めて5年が経過しましたが、僕自身の経験談をもとに「訪問美容の始め方」をまとめてみたので参考にしてください。

こんにちは。三重県でフリーランスの訪問美容師として活動する大脇です。

こちらの記事では訪問美容師として開業(独立)を考えている美容師さんに向けて書いてみました。

お店としてや、個人の美容師としてこれから訪問美容を始めてみたいけどなんとなく一歩がでない方、またどんな準備をして始めていくのか知りたい方へ、少しでも参考になれば嬉しく思います。

また「サロンワークとは別に、個人として訪問美容をやってみようかな・・・」とお考えの方にも是非読んで頂ければと思います。

実際に僕自身が現役美容師としてサロンワークしながら、平行して訪問美容の勉強をしていき、今では訪問美容をメインに活動しています。

実際に僕がやってる訪問美容動画はこちらから

その自分自身の経験もふまえ

  • はじめにやっておきたい事
  • やらなければいけない事
  • かかった初期費用、固定費
  • 実際に自分が開業して感じた事

などを書いていきます。

まず僕自身の紹介を少しだけ説明させて頂きます。

埼玉で美容師をサロンワークで10年勤務。スタイリストとして活動する傍ら、訪問美容に興味をもちいろいろ勉強する事に。
30歳の時に妻の地元である三重県に拠点を移し、「訪問美容サロンRingo」をオープンさせる。訪問美容の活動をメインで行いながらも、定期的に埼玉にも帰りサロンワークを続けている。

ざっと説明するとこんな感じです。

ではこれからそんな現役美容師が、訪問美容を行うお店として独立(開業)するために行った5つの点に焦点をしぼり話していきます。

目次

福祉理美容師の講習会や、介護資格の取得

訪問美容を始める上で最初にやるべき事は?

まずは訪問美容の講習会に参加してみると世界が広がるのでおすすめ!

まずはじめに伝えておきますが、訪問美容の活動は美容師免許があれば誰でもできます。

介護資格や福祉理美容師といった資格がないと訪問美容はできないと思っている方も多いですが、実際はそんな事ありません。

とはいえ美容師法で決められてる「対象者」を理解しておく必要があります。

美容師の大脇

高齢の方や病気をお持ちの方・その他なにかしらの理由があり美容室へ行くのが難しい方へ行えるサービスですので、まずは対象者をしっかりと理解しましょう。

訪問美容の風景

今では福祉理美容師(名称は団体で様々)の認定資格をもらえるための講習会をいろいろな団体が開催しています。

まずは自分が住んでる地域から行きやすい場所で開催されてないか調べ、参加する事で訪問美容として働く自分の姿がイメージできてくると思います。

僕自身もサロンの休日を使い、2日間の講習会に参加しました。

実際にベッドへの移乗の仕方・吸水パッドを使用したシャンプー方法・普段から訪問美容を行っている美容師さんの話を聞いたり、自分からも疑問に思っている事をたくさん聞く事ができました。

講習会に参加する美容師さんの大半が、福祉や介護知識はないけど訪問美容に興味があって・・・という方ばかりなので、一歩踏み出す上でも講習会に参加してみてはいかがでしょうか。

下記の記事で訪問美容の認定資格を取得できる講習会の一覧をまとめています!

【最新版】訪問美容師の資格を取得できる講習会一覧まとめ

介護職員初任者研修(旧ヘルパー2級)の取得

訪問美容を始める上で介護初任者研修は必要?

なくても活動はできるが、介護知識を身につけたり、利用者様からの信頼感UPになるため取得しておくのがおすすめ。

介護初任者研修(旧ヘルパー2級)の資格も、先ほどと同様なくても訪問美容の活動はできます。

とはいえ訪問美容はサロンワークとは全く違う世界なため、正しい介護知識を身につけておくことが必要です。

美容師の大脇

そのため僕はサロンの休日を利用して介護初任者研修を取得しました!

介護の知識は独学で勉強ももちろん可能ですが、資格がある事でお客様や施設職員の方から安心してもらえるメリットの方が大きいです。

お客様目線で考えた時に、ちゃんと介護資格をもっている美容師さんの方が施術中の不安を少しでも和らげられるのでは?と思いました。

こちらは約1日の講義を15日間くらい受講し、最後に試験に合格すると修了書が自宅に届きます。
(夜間や週1から通えるコースもあり)

ずっと美容師を続けてきた僕からすると、スクーリングするのが新鮮で、新しい事を勉強していくワクワク感があったのを今でも覚えています。

美容師の大脇

僕自身この介護資格をとってかなり勉強になり、施設で使われる用語や基本的な動作方法などを学べ、とって良かったと思っています。

ただスクールによって受講費がバラバラです(汗)受講費が高いところは10万以上したり安いところは5万以下だったり。。

違いは僕もそんなにはっきりは分かりませんが、僕は受講費が高いからいいとか安いから良くないとかそんな事はないかなと。

あくまで美容師として介護資格を取得するのが目的ですので、どれだけ自分自身が勉強していくかが大事だと思います。

ちなみに高いからうかりやすいとか安いから落ちやすいとかもありません。(普通に受講すれば、最後の試験は確実に合格できますよ!)

【訪問美容師】介護の資格は必要?決まりはないけどあった方が現場で役立つという話

保健所や税務署への申請

訪問美容の活動をするには何か届出は必要?

出張する各市町村の保健所に「出張美容の届出」を行う必要あり!

続いて訪問美容の活動を行うには、訪問する各市町村ごとの保健所に申請しなければいけません。

A市、B市という2つの市へ出張する場合は、A・B両方の市にある保健所に行き出張美容の届け出を行う必要があります。

決まりも各市町村ごとに違ってきますので、この市にはできてもここの市はできない内容があるかもしれません。

また届け出も各市町村ごとによってやり方が違ってきます。

僕の場合は、ある市は出張する際の消毒器具(エタノールや紫外線消毒等)を写真で提出してくださいという市もあれば、消毒器具を確認するので一式保健所に持って来てくださいと言われた市もあり。

美容師の大脇

一度保健所へ行く前に、電話して確認するとスムーズにいくと思います!

個人で始める方は税務署で開業届も出しておこう

税務署へは個人事業主としての開業届け青色申請をするための申請を行います。

なにやら難しいと思われる方も多いと思いますが、けっこうびっくりするくらい簡単です。僕もこんなものなのか?って思ったくらいです(笑)

実は僕自身は埼玉で美容師をしていたころから個人事業主の開業届をして登録をしていました。(お店が業務委託契約だったため)

今回三重に来て訪問美容の活動をしていくためにひとつのお店として登録しなきゃと思ったのですが、、

税務署へ行き確認した所、もともと個人で開業届をしてあったので住所変更だけで大丈夫ですの事。

意外にそんなもんなんですね(笑)

経理や確定申告はクラウドサービスのfreee(フリー)がおすすめ!

青色申請は確定申告で節税する上でとても大切になります。

難しい事は書きませんが、訪問美容で一定の売り上げが発生した場合確定申告が必要になります。

確定申告をする際、青色申告をするための複式簿記からでた損益計算書を提出すると次年度にかかる税金を安くする事ができます。

青色申告と白色申告というものがあるのですが、白は割と簡単ですが青色の方が65万の控除などメリットはかなりでかいです。 複式簿記の知識がなくても青色ではじめ申請しておけば、白でも青でもどちらでも申告できますのでまず青色の申請をしておきましょう。

美容師の大脇

今はパソコンソフトやクラウドサービスで、普段つけた帳簿から自動で仕分けしてくれ、最後に提出する損益計算書も自動でつくれるサービスがあるので便利ですよ!

ちなみに僕も使用している超かんたんクラウド会計サービスのfree。

無料から使える会計ソフト「freee(フリー)」

スマホで全て経理を管理できますし、銀行カードやクレジットカードと自動同期でき、かなり楽なのでおすすめです。

難しい青色も、簡単な質問に答えるだけでOK

【フリーランス美容師の確定申告】青色申告がわずか3分で終わった話

1ヶ月間無料でお試しできるので、簿記やらで不安な方は試しに無料で登録してみましょう。

無料から使える会計ソフト「freee(フリー)」

訪問美容で使用する移動式シャンプー台の購入

僕自身が購入した移動式シャンプー台
訪問美容をやってく上で移動式シャンプー台は必要?

カラーやパーマメニューに力を入れたいなら移動式シャンプー台を購入するのがおすすめ

僕自身移動式シャンプー台ははじめから購入する気でいました。

なぜなら訪問美容を活動していく上で、カラーやパーマメニューを強化したい思いがあったからです。

実は参加した福祉美容の講習会では身の回りにあるものを使い、家のお風呂や洗面台を借りてシャンプーする話を聞きました。(理由は訪問先への荷物を減らすため)

それもその通りなのですが、今では訪問美容のサービスを利用できる対象範囲も広がっており、高齢の方以外にも妊婦さんや育児中のお母さんに対しても出張できます。

上記を考えると、普段の美容院の雰囲気を壊さずに満足してもらえるサービスを提供したいという思いが強かったので、僕は移動式シャンプー台を購入する事に。

僕自身が購入した移動式シャンプー台

こちらは折りたたみもできるので、車で運ぶ時はコンパクトにしまいます。(最近のモデルはもっとコンパクトに折りたためるのもあり!)

またキャスターもついているので、転がしながら移動もできます。

美容師の大脇

おかげで自宅でもカラーやパーマ、縮毛矯正などのメニューをたくさん提供する事ができています!

訪問美容で使用する移動式シャンプー台については下記の記事で詳しく解説してるので、気になる方は参考にしてください。

上記のシャンプー台と椅子はセットで10万程で購入しましたが、訪問美容を初める上で購入した高いアイテムはこちらくらいです。

名刺やチラシ、ホームページの制作

訪問美容を始める上で作成したチラシ

保健所や税務署への申請が終わったら、自分自身が始めていく訪問美容の活動を宣伝していくための準備を行いました。

そこでまず最低限必要だと思ったのがチラシと名刺です。

どこにいてもさっと出せる名刺や、簡単に説明しながら配れるチラシをつくりました。

チラシは大量に配れるチラシや、施設などに置いてもらえるかもしれない3つ折りパンフレットを作成。

訪問美容を始める上で作成したチラシ
訪問美容を始める上で作成したチラシ
育児中のお母様へのパンフレットがこちら

チラシ・パンフレット・名刺ともに自分で作成したのですが、外注するとおそろしく高いです。

美容師の大脇

正直外注した方が楽ですが、デザイン修正を頼むんだったら自分で行いたいのと、コストをなるべく抑えたかったので自分で作成しました!

ちなみに美容室のチラシやパンフレット・ショップカード・美容師個人の名刺を安くつくるならネット印刷会社ラクスルがおすすめ。

僕自身もこちらで全て作成しました。コスパ・仕上がり共に大満足です!

詳しくは下記の記事でも紹介しています。

美容室のチラシ・パンフレットを激安のネット会社ラクスルで作成してみての感想

美容師の個人名刺を激安のネット印刷・ラクスルでつくってみた。

宣伝する上でホームページをつくっておこう!

また訪問美容の活動を告知していく為のホームページを作成しました。

僕の場合は訪問美容サロンRingoというお店のホームページです。

訪問美容を始める上でつくったホームページ画面

チラシ等を使った宣伝活動も重要ですが、インターネットが普及している中、お店としてのwebサイトを持つのが必須な時代になってきています。

特にインターネット上では、自分が動かなくても勝手に宣伝してもらう事ができます。

また名刺やチラシから興味を持って頂いた方がホームページを見てくれると、より興味を持ってもらえる可能性もあり。

もし時間がない時であれば

美容師の大脇

ホームページにて普段の活動内容を更新していますので良かったら見てください!

と伝える事もできますからね。

ホームページを外注すると何十万もするイメージがありますが、自分でホームページを簡単に作成できるサービスもかなり増えてきました。

また個人的なおすすめはSEOに強いワードプレスでホームページを作成する一択です。(もはやそれ以外はなし笑)

訪問美容サロンRingoのホームページもワードプレスで作成してます!

宣伝・営業活動

チラシやパンフレット、ホームページができたらいよいよ宣伝の開始です。

まずは介護事業所へ行き、簡単な自己紹介やチラシやパンフレットを渡す事から始めてみました。

美容師の大脇

ちなみに電話での営業はほぼ断られます。それだったら直接訪問して挨拶に伺います。わりと顔と顔をあわせると話を聞いてくれますよ^^

僕自身、地域にある包括支援センターや市役所にある高齢福祉課へ行ったりもしました。

そして地域によっては出張費を市が負担してくれるサービスもあり、提携するための申請も行いました。

僕が住んでいる三重県津市では、1500円の出張費負担サービスがあります。ただほぼ認知されていらず福祉課の方に聞いてみると半年間で利用したのが1名だとか(苦笑)

訪問美容では美容室のようにホットペッパーで宣伝とかはないので、地道に自分の足でつながりを増やしていくのが大切だと感じました。

ホームページやブログからの宣伝

個人的に力をいれたのが、ブログやホームページの更新を定期的に行う事でした。

自分の活動を書いた記事をためていく事で、訪問美容に関するキーワード(出張 カット 等)が強いサイトに育てていく事ができます。

いくらブログやホームページを更新しても誰からも見られていないと宣伝にはなりません。

キーワード検索結果で上位表示させる事をSEOといいますが、僕自身いろいろなキーワードで検索から引っかかるよう常に新しい記事を更新しています。

具体的に行った集客方法は下記の記事でも解説しています。

営業や広告費0!訪問美容の集客はブログのみという驚くべき方法とは?

美容師の大脇

先ほども書きましたが、ブログやホームページを使った集客できるサイトに育てたい方はワードプレスで作成しましょう。

グーグルマップへの登録

またグーグルマップに訪問美容サロンとして登録する事も行いました。

訪問美容なので出張がメインになり、決まった場所にお店があるわけではないのですが、僕の場合お店の事業所として自宅の住所を登録しています。

その事業所(自宅)を訪問美容を行っているお店としてグーグルマップに登録する事により、グーグル検索に引っかかりやすくもなるのでおすすめです。

美容師の大脇

登録はいたって簡単です!訪問美容サロンとしてグーグルマップに登録した経緯ややり方は下記の記事でまとめています。

【簡単】グーグルマップに美容室やお店を登録する方法

開業するにあたりかかった初期費用や固定費

訪問美容を開業する上での初期費用は、美容室のオープン費用に比べるに値しないくらいコストを抑えられるのがポイント。

そもそも美容室をオープンさせる時は、内装・外装・水回りの工事・機材や材料代・運転資金・家賃等たくさんの初期費用にかかる資金が必要になり、ざっと安くても1,000万と言われています。

訪問美容を行う上で内装や外装・家賃等は発生しないので、もはや比べるのがおかしいのかもしれませんね。

で、実際に僕自身がかかった初期費用をざっと書いていきます。


・登録や届け出は費用は一切なし
・チラシやパンフレット代(1万5000円くらい)
・名刺・・・100枚で1000円くらい
・ホームページ・・・サーバーはもともと個人で契約しているのあるため基本なし(サイトのテーマだけ1万程で購入)
・移動式シャンプー台&椅子・・・10万弱
・材料費・・・タオルやカラー剤やパーマ剤を必要最低限購入(約2万)

ざっとここに出たので15万くらいでしょうか。(あくまで僕の場合です)

また固定費としても、家賃や光熱費はかかりません。(ガソリン代はかかります)

固定費がかからないので、少しの売り上げでも利益を出す事が可能になります。

美容師の大脇

いきなり何十万という利益を出す事は難しいですが、地道にこつこつお客様が増えれば十分な売上や利益を出せるようになるはず!

訪問美容の風景

今後美容師の独立でも、店舗をかまえず、コストを抑えながら訪問美容師として独立する形が増えてきそうですね。

なお開業時にかかるコストや必要なものは、下記の記事でも詳しく解説してますのでよかったらご覧ください。

訪問美容師の開業資金はどれくらい?必要なものをリストアップしてみた

今後の目標 〜オンリーワンの美容師になるために〜

僕自身訪問美容をメインで活動をはじめ数年しか経っていませんが、ひとりの美容師として必要だと思って頂ける存在になれるよう活動しています。

美容師の大脇

美容師以上に人として必要とされる存在になりたいと思ってます。

今では訪問美容を行うお店も増えてきており、高齢化社会が進んでいく日本ではますます需要が増えていくので、今後もさらに増えていく事でしょう「。

街中では美容室があふれかえっており、独自のサービス展開や付加価値がないとお客様はすぐ別のサロンへ流れてしまいます。

訪問美容でも同じだと思います。

お店独自のオリジナルな絶対的なつよみを展開していく必要があります。

カットが全体の8割くらいをしめるといわれている訪問美容ですので、出張カットしか行っていないお店も多くあります。

お客様の中にはカットしかできないと思っている方も多く、カラーやパーマもご希望の場所でできると言うとびっくりされるんですよね。

美容師の大脇

おしゃれする楽しさをあきらめてしまってる方もたくさんいるので、いろいろな付加価値を加えたサービスを今後も考えていきたいと思ってます。

訪問美容でカラーしてるところ

いかがでしたか?

現役美容師が、訪問美容を行うお店として独立(開業)するために行った事をざっと話すつもりがかなり長くなってしまいました。(最後まで読んで頂いた方ありがとうございました)

まず大事なのは一歩踏み出す事!

美容師の大脇

一歩踏み出してみると不思議なようにとんとんと道が開いていく気がしますよ!

その他軌道に乗せるまでに行った細かい事はトップページにまとめていますので、あわせて参考にしてください。

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