【訪問美容で使う移動式シャンプー台】4つの方法とやり方を紹介

こんにちは*三重県で訪問美容師として活動中の大脇です。

訪問美容で使用する重要な道具のひとつ、シャンプー台はどんなものを使っているのか?シャンプーはどのように行っているのか?等の疑問を持つ美容師さんに少しでもお役に立てれば幸いです。

今日はシャンプー台のみに焦点をあてながら、僕が実際に使っているものや感想等ふまえて記事にまとめていきます。

追記 2019.2/1 椅子に座ったままで、クロスなしでもシャンプーできる最新洗髪器具【ルームシャンプー】を新たに購入してみました!

記事の最後に詳しく追記してあります!

 

目次

訪問美容ではカットのみのオーダーが約8割

美容院で働いているとカラーやパーマといった薬剤を使用したメニューが大半だと思います。

しかし訪問美容ではオーダーのほとんどがシャンプー無しのカットのみになるかと思います。

長時間座っている事が難しい方も多いので、なるべく短時間でご要望のスタイルにカットします。

スタイルとしてはほぼショートカット。

カット以外でやってほしいと頼まれるのがお顔剃りや眉カットが多いかと。

美容師はカミソリを使用する事はできないので、僕は電動シェーバーを使ってお顔の産毛剃りや眉も整えたりしています。

カラーやパーマは訪問美容では需要がないのか?とも感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、そんな事はありません。

 

カラーやパーマもできますよ!

と伝えるとびっくりされる方が多く、できないものだと思っている方がたくさんいらっしゃるんです。

また毛先に1年前くらいにカラーしたような色が残っていて、根元10センチくらい白髪の方もたくさんいらっしゃいます。

中には「めんどくさくなってもうやめたの」とお聞きする事もありますが、ほとんどの方はもうカラーはできないとあきらめてしまっている方ばっかりでした。

自宅での出張カット

僕は訪問美容の活動をはじめるときに、カットだけでなく美容院で行う事のできるメニューはなんでも提供していきたい!との思いでスタートしました。

そのためにはいくつかのシャンプー方法をいろいろな状況でできるようにならないといけませんでした。

今後はカラーやパーマの需要も必ず上がってきます

福祉美容の講習会でもシャンプー講習をしてくれるところもありますが、シャンプー台を使用せずに行うやり方を推奨される事もあります。

お家や施設にある独立洗面台やお風呂を使ってお流しをするといった方法や、吸水パッドを使用したやり方が多いかと思います。

出張先になるべく荷物を少なく軽量化することも大事ですが、個人的にはしっかりした移動式シャンプー台が必要でした。

それは厚労省の規制が緩和され、訪問美容の対象者が増えてきているからです。

確かに高齢者の方をメインにカットさせて頂く事が多いですが、今では若い方でも出張美容で切らせて頂く機会も増えてきています。

育児中のお母様も訪問美容の対象に

妊婦さんはもともと対象者でしたが、今では介護や育児で忙しく美容院へ行くのが難しい方も対象者になりました。

個人宅への出張美容の際に、一緒にお住まいのご家族の方もカットやカラーさせて頂く機会も増えてきました。

個人的にはご自宅への訪問美容にも力を入れていきたかったので、幅広いお客様やメニューに対応していく為にも移動式シャンプーを使用する事に。

おかげでカラーやパーマを行う際に大活躍しています♩

 

また今後の高齢者の核をになうのはおしゃれな方々が多い「団塊の世代」になります。

カラーやパーマといったメニューは今後さらに需要が増していくはずですので、カット以外の訪問美容ができるとより満足度の高いサービスが提供できると思っています。

前置きが長くなってしまいましたが、僕が使っているシャンプー台を使用してみての感想などをこれから書いていきたいと思います。

 

メインで使用している移動式シャンプー台

訪問美容で使用するシャンプー台

こちらはメインで使用している移動式シャンプー台です。

キャスターがついており移動も楽です。

移動式シャンプー台は折り畳み可能

見た目はでかいですが車で運ぶ時は折りたたみ可能なので、上のようにコンパクトに折りたたんで運んでいきます。

 

どのようにシャンプーしていくかというと・・・

仕組みは汲み上げ式ポンプによりお湯を出していく流れです。

20ℓのタンクを2つ用意し、片方を貯水用、片方を排水用にします。

貯水用のタンクから汲み上げ式ポンプでお湯を出し、使用したお湯は排水用のタンクにいく流れです。

美容院と比べて水圧は弱いがそれも工夫次第!

美容師さん的に一番気になるのが水圧ではないでしょうか?

美容院で使用するシャンプー台と比べると、汲み上げ式ポンプなので水圧が弱くなるのはある程度予想できると思います。

知りたいのはどれくらいの水圧なのか?といった所。

写真だとこんな感じです。

実際自分の目と手でできれば水圧をチェックしたいですが、某有名美容卸売屋で売っている移動式シャンプー台は見学できないとの事。

移動式シャンプー台は購入しないと水圧など見れませんと言われた事もあります。

10万以上するんだしそれくらい見せろやて感じでしたがw

 

僕はいろいろ調べて、事前にシャンプー台見学も大丈夫なところで実際触らせてもらい購入しました。

水圧はたしかに美容院とは比べられないですが、個人的に工夫次第でなんとなる水圧ではあるなと思いました。

シャワーのお湯だけで流そうとせず、手の指を使いマッサージをするように流していくと流されている感じはかなり上がります。

これはアシスタント1年目のシャンプーレッスンでもかなり叩き込まれますね!w

 

どれくらいの水圧かを文章で説明するのは難しいですが・・・

しいて例えるなら

 

大型店とかである美容院のバックシャンプー台が全て埋まった時の水圧

にかなり似ているかと・・・(笑)

 

マックスの水圧に比べていきなり弱くなったと思ったら、シャンプー台全部埋まっている・・・なんて状況、ありません?

美容師さんあるあるではないでしょうか(笑)

水圧を感じさせないお流しやシャンプーができれば、そこは問題ないと僕は思います。

20ℓのお湯で本当に足りるのか?

これは僕もはじめに疑問でした・・・というか不安でしたw

実際20ℓのお湯ってシャンプーするにはかなり少ないです。

美容院で行っているシャンプーでどれくらいの量のお湯を使っているか、なんて正直計った事はありません。

おそらく50ℓ前後は使っているのでしょうか・・・?

そんなこんなでいざ使用してみるとやはりお湯が足りなくなってしまうと思います。

ただそれもはじめのうち。段々工夫すれば20ℓ内でカラーのシャンプーやトリートメントまでできるようになります。

こればっかりは各自自分の手で行い、お湯の容量を理解しながら体で覚えるしか方法はないと思います。

見るより自分の手で行って感覚をつかんだほうが絶対早いです。

ただ僕が工夫している事をいくつかあげると

  • お湯をシャンプーボウルにためながら行っていく
  • 泡をなるべく落とし切ってから流す

等あります。

これをやるだけでもだいぶ使用するお湯の節約につながります。

美容室ですとお湯を流れてる状態で持ち手を変えたり、バックシャンプー時に襟足を流す際両手を使いますが、その時に流れているお湯も正直もったいないです。

シャンプーボウルにお湯をはっておけば、乳化をするようにマッサージを行えたりシャンプー剤を泡立てる時も役に立ちます。

なるべく泡立てないほうがシャンプーのお流しにいいと言われた事もありましたが、泡立ってないシャンプーって正直気持ちよくないのでは?と思いました。

しっかり泡立てて気持ちの良いシャンプーして、流す前に泡をなるべくとっておけば流しの時間は短縮できるはずです。

ボウルに溜めたおいたお湯を有効活用できればより効率のいいシャンプーができると思います*

 

注意点としては、20ℓタンクではありますがお湯が残り少なくなってくると汲み上げるお湯が出なくなってきます。

最後の一滴までは使用する事はできないので、あらかじめタンクの底から何センチくらいまでで終わらせるという感覚を覚えておく事が大事です。

実際の使用例

タンクにお湯を入れコンセントと汲み上げ式ポンプをつなげたらセッティングは完了です。

シャンプー椅子はシャンプー台とセットで10万弱で購入(今考えるとかなり安い)

椅子に座ってもらい、体重を背中にかけると倒れてくれるので丁度良い位置でセットします。

あとはポンプのスイッチをonすればシャワーからお湯が出てきます。

移動式シャンプー台 お湯の出方 切り替え可能です

お湯の出方を2種類切り替える事もできます。(僕は基本シャワータイプが多いです)

シャンプー台の高さ等は調節できないので、タオルを重ねたりしてお首に負担がかからないように工夫しています。

移動式シャンプー台 サイド バック どちらでも可能です

またサイド形式でもバックシャンプーでもできますので、やりやすい方で行う事ができます。

 

個人宅でシャンプーするさいに排水ホースを洗濯機の排水コーナーに差してやっている話も聞いた事があります。

美容院で行うシャンプーと違い、お湯を確保する時間、排水処理の時間も計算していかないといけません。

あたふたしていると時間が大幅にずれこんでしまうので、そこらへんも回数を重ねながら時間管理を自分で把握しておく必要があります。

スタッフと連携すれば楽にできますが、一人で全ての行程を行うとけっこう大変です。

カラーリングを放置している時間にセッティングしたり、施設等へ出張する際は事前にお湯をどこで確保するか打ち合わせしておくとスムーズにいくと思います。

 

スペックが似たようなこちらのシャンプー台もあります。

ベッド上でもできるシャンプー台

全ての方がシャンプー台でできるわけではありません。

中にはベッド上で寝たきりになってしまっている方のシャンプーをする時もあります。

福祉美容の講習会へ行くと吸水パッドを使用したシャンプーを教わりました。

頭の下に吸水パッドを敷き、ペッドボトルにお湯を入れて徐々にパッドをずらしながらシャンプーしていく方法です。

これもひとつの方法として行う時もあるのですが、僕はこんなアイテムを使っています。

ディーラーさんから4000円くらいで購入

使用する直前に空気でふくらませ使用していきます。(浮き輪みたいな素材です)

 

お湯はどうするのかというと・・・

先ほど紹介した移動式シャンプー台のシャンプーホースを使用します。

タンクも先ほどのを使用し、片方のタンクからお湯を汲み上げ排水を片方のタンクにセットします。

浮き輪のような素材で皮膚に触れる所が褥瘡になってしまうおそれもあるので、僕はタオルをお首もとにはさんで使用しています。

ベッド上で身動きが自由にとれなく洗髪ができていない方もたくさんいらっしゃいます。

ひとつのシャンプーだけでも感動してもらえるような訪問美容を今後も目指していきたいですね*

 

スペックが似たようなこちらのシャンプー台もあります。

独立洗面台にセットして使用するシャンプートレイ

これはカタログでふと目に留まりおもしろいなぁと思って買ってみたのですが、まだそこまで使用した事はありません。

プラスチック製のトレイになり、独立洗面台にこのトレイをセットしシャンプー台にしていきます。

独立洗面台をシャンプー台にするアイテム

独立洗面台でもできる所とサイズがフィットしない所もありますので、そこは今後活用できるよう工夫していきたいと思います。

あとこのまま使用すると首がけっこう痛いです。。

タオルをクッションにはさむなどしたほうが楽になると思いました。

 

こちらの商品はプラスチック製で軽く持ち運びが便利です。

そしてなにより安い!(2000円くらい)

移動式シャンプー台って持ち運ぶのに車も必要です(中には解体して歩いて持ち運べるのもありました)

このシャンプートレイが活用できれば、女性の方でも持ち運びかなり楽になりますからね。

また出張先の施設で使用できれば、職員の方々でもできるシャンプー台として講習会ができるかもしれません。

デイサービス等には独立洗面台があるところが多いので、大きさを試してみるのもありかもしれませんね!

 

座ったままでも洗えるルームシャンプー

最後に紹介するのがこちらのルームシャンプー。

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介護している方などにもっと手軽にシャンプーできないか開発された最新型の洗髪器具。

僕自身教えてもらった時はこんな画期的な商品が出たのか!と興味津々で即購入してしまいました!

公式サイトより拝借

こちらは掃除機に接続し、「シャンプーを流すと水で泡を吸い取る」といった2つの作業を同時に行います。

なので座りながら、クロスなどもつけずにシャンプーができるという画期的な商品。

 

僕自身使っている感想としては、多少慣れは必要ですが、やれば簡単にコツなど覚えてきます。(施術中は一応クロスはつけています)

掃除機は自分で用意する必要はありますが、いざ自分の頭で試したところ思ってた以上に気持ちいんですよ。

ロングの女性には不向きかもしれませんが、訪問美容で多いショートスタイルには使い勝手もかなり良いですね。

 

メインは初めに紹介した移動式のシャンプー台を使用していますが、背中を倒すのに限界がある方、ベッド上で寝たままでしっかりめの洗髪をしたい方には、今後幅広く活躍していきそうです。

YouTubeでどんな商品か動画が公開されていますので、こちらにも紹介させて頂きますね*

 

さらに気になる方は下記の公式サイトまで。

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まとめ

けっこうシャンプー台だけの記事でもかなり長くなってしまいました。。

最後までお読みになって頂いた方ありがとうございます。

僕は訪問美容の活動を今メインでしておりますが常に試行錯誤しています。

 

どうすればより良いサービスが提供できるか?を常に考えています。

 

福祉美容の講習を行っている団体さんはたくさんあります。僕も2日間講習会に参加し、介護職員初任者研修(旧ヘルパー2級)も受講しました。

そこで思った事は、基本的な動作はあってもどれが正解とかはないという事。

 

訪問美容を行っていく時も基本的な動作や知っておいた方が良い事、注意するべき事はありますが、この方法でやらなければいけないという事はありません。

シャンプーに関しても絶対こうやらなければいけないというものはなく、そこは自分たちの手でよりよいサービスをつくっていく事になります。

シャンプー台なんてなしでも訪問美容できるしそこに頼らない方がいいと思うという話を聞いた事もあります。

たしかにないほうがよりフットワーク軽く動く事ができるのと、経費や人件費含めいいかもしれませんし一理あると思います。

そういう考えも正しいですし僕は否定するつもりはありません。

美容院でも25万軒近くのお店があり、そのお店ひとつひとつ違ったサービスがあります。

訪問美容でも同じように、シャンプーひとつでもやり方が違っていてもおかしくありませんしサービスやお店のコンセプトもそれぞれ違います。

これから高齢化社会がさらに進み、訪問美容のニーズも間違いなく上がってきます。

より良いサービスを提供できるよう今後も試行錯誤しながら活動していきたいですね!

 

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