フリーランスの訪問美容師として活動する大脇です。
こちらの記事では、訪問美容を副業としてはじめようとお考えの美容師さんへ向けて書いていきます。
この記事で分かる事
- 訪問美容を副業ではじめるにはどうすればいいか
- 訪問美容を副業でやるにあたりやっておきたい事
これらの疑問をこちらの記事で解説していきます。
訪問美容を副業としてはじめる美容師さんが増えている
訪問美容を「副業」としてはじめてみる美容師さんがどんどん増えています。
そこには下記の理由があげられます。
- 訪問美容の需要があがっているから
- 隙間時間ででき、時間効率のいい働き方ができる
- はじめるにあたりリスクが少ない(はじめやすい)
- いずれは本業として活動するためのステップアップにしやすい
訪問美容の需要があがっているから
少子高齢化が進んでる事や、訪問美容の対象者に関する規制が緩和された影響もあり、日本では訪問美容の需要が年を追うごとにアップしています。
数十年前までは美容室で働くのが美容師としてのステータスな働き方でしたが、近年では訪問美容師として活動する美容師さんがどんどん増えています。
この記事を書いている僕自身も、10年ほどサロンワークをしたのち訪問美容師として独立し、今では訪問美容をメインの活動にしています。
今後ますます需要があがってくる事は目に見えてますので、需要がある訪問美容を副業としてはじめる美容師さんが増えています。
隙間時間ででき、時間効率のいい働き方ができる
ケース1> 普段はサロンワークをしつつ、休みの日に副業として訪問美容をする
現役中の美容師さんでしたら、サロンワークの休みにできる副業として、訪問美容をはじめてみようとお考えの方もいるかもしれません。
1日の拘束時間も少なく、限られた時間の中でも効率のいい利益率を出す事が可能です。
例 個人宅に出張し、カットカラーを10000円とした場合
・移動時間を計1時間
・施術時間を2時間
・薬剤やガソリン代の経費を1000円と計算
上記計算でいくと10,000-1,000(経費)=¥9,000(純利益)
9,000÷3時間(移動の合計時間+施術時間)=¥3,000(時間単価)
と時間単価¥3,000の仕事ができます。
例 施設に出張し、8人のカットをした場合
・カット料金を2,500円で計算(2,500×8=¥20,000)
・移動時間を計1時間
・施術時間を2時間(一名あたりのカットを15分計算)
・ガソリン代の経費を500円で計算
上記計算でいくと20,000-500(経費) = ¥19,500(純利益)
19,500÷3(移動の合計時間+施術時間)=¥6,500(時間単価)
と時間単価¥6,500の仕事ができます。
上記のように隙間時間や少ない時間でも効率のいい働き方が訪問美容ではできます。
下記の記事では僕自身の経験談をもとに、時間単価がサロンワークの時と比べてあがった話をしていますので興味ある方はご覧ください。
訪問美容師の収入は?独立してサロンワーク時代の時間単価と比べて2.5倍になった話
<ケース2> 普段は美容師以外の仕事をしてるけど、休みの日に訪問美容を副業として考えている
こちらはすでに美容師をやめてしまっているけど、美容師資格をいかし訪問美容を副業としてはじめてみようという考え方ですね。
パートやアルバイトのサロンワークとして復帰しようとすると拘束時間が長くなってしまう可能性もあります。
しかし訪問美容としてはじめてみるなら隙間時間にできる事や、時間調整や活動する日を自分で決められるという柔軟な働き方もできるのが魅力です。
そのためブランクのあるママ美容師さんが訪問美容をはじめるケースがどんどん増えているのも事実です。
子供が生まれ育児しながら美容師を続けられないとサロンワークをやめてしまったママ美容師さんはたくさんいらっしゃいます。
昔は女性美容師が多かったのに今では男性美容師の方が圧倒的に多い時代になってしまいました。
ママ美容師さんとして働きやすい環境づくりが急務な美容業界。
サロンワークではなく訪問美容師として働き方が(ママ美容師側の)希望条件と一致しているのも、ママ美容師さんが訪問美容をはじめるケースがどんどん増えている理由にもなります。
はじめるにあたりリスクが少ない(はじめやすい)
訪問美容は揃えるものを少ない状況からはじめれます。
カットだけならシザー一式、ドライヤー、クロス、タオル、シートくらいあればはじめられます。
またカットだけなら車がなくても自転車、原付などでも移動ができるので、まずは近隣の地域からという事でもはじめやすいかと思います。
カラーやパーマなどもするとなるとシャンプー台はあった方が絶対いいと思いますが、それでも薬剤や移動式シャンプー台を揃え、自家用車があればさらにはじめやすいでしょう。
訪問美容師として活動する上での必要なものや、初期費用がどれくらいかかるかについては下記の記事でも解説しています。
訪問美容師の開業資金はどれくらい?必要なものをリストアップしてみた
いずれは本業として活動するためのステップアップにしやすい
またもしかしたら訪問美容をゆくゆくはメインの活動にする予定で、まずは副業からはじめてみようとお考えの方も多いかと思います。
普段はサロンワークをしているけどいずれ訪問美容師として活動するために、サロンワークの休みにまずは訪問美容をはじめてみようかなという考えですね。
サロンワークとして並行しながら訪問美容の活動をし、だんだんと依頼も増えてきたら訪問美容として独立するというプランは独立時のリスクも少なく僕自身の経験からしてもおすすめです。
訪問美容を副業としてはじめるには?
それでは訪問美容を副業としてはじめるにはどうすればいいか、大きく分けると4つになります。
- 訪問美容の求人欄から探してみる(パート・業務委託契約)
- サービスパートナー店となり仕事を紹介してもらう
- 美容組合に加入し仕事を紹介してもらう
- おもいきって個人ではじめてみる
訪問美容の求人欄から探してみる(パート・業務委託)
一番簡単なのは、訪問美容師として求人を出しているお店で働く事でしょうか。
形態でいえばパート(アルバイト)や業務委託に分類されます。
参考
パート・・時給、日給制 (時給相場1000〜1300円前後)
業務委託・・売上の40〜50%の報酬が相場
最寄りの場所で訪問美容師としての求人が出ていないかチェックしてみましょう。
髪人のサービスパートナー店とになり仕事を紹介してもらう
訪問美容の全国チェーンである「髪人」では全国60店舗に展開しており、介護・医療施設1200施設以上、年間30万人以上の方が利用という、日本最大のチェーン店です。
髪人ではサービスパートナーを募集しており、サービスパートナー店になると一人からでもお客様の紹介をうけられ、開業時のサポートもしてくれます。
研修をうける必要はありますが未経験からでもはじめられるので、髪人のサービスパートナー店として一度相談してみるのも一つの方法です。
日本介護システム株式会社 髪人のサービスパートナー店について
美容組合に加入し仕事を紹介してもらう
各都道府県にある美容組合。
美容組合に加入する事により、美容組合と連携している市の訪問美容サービスから仕事の紹介をうける事ができるかもしれません。
僕の住んでる地域では、美容組合に加入し訪問美容を行なっているお店に対して出張費を市が負担するサービスがあります。(美容組合に入ってなくてもサービスをうけられる場合もあり)
ただ美容組合に加入しているお店も多いですし、紹介をたくさんしてもらえるという事はそこまで期待しない方がいいかと。
僕自身美容組合に加入せず訪問美容の活動をしているので、美容組合に入ってどれくらいメリットがあるのかは正直分かりません。
ただ美容組合に加入していると訪問美容の損害賠償保険に年間1600円で加入する事ができますので、美容組合への加入に興味のある方は下記より一度問い合わせてみてもいいかもしれません。
おもいきって個人ではじめてみる
最後に紹介するのがおもいきって個人で訪問美容の活動を副業としてはじめてみる事です。
個人ではじめるにあたりのメリットとデメリットは下記の通り。
- 自分でサービス内容や料金、日程を組む事ができる
- 利益率がでかい(売上の9割を利益にする事も可能)
- 集客を自分の力で行う必要がある
- 軌道に乗るまで安定した収入は難しい
- 困った時など周りに相談できる人がいない
訪問美容の活動を副業として個人ではじめるにあたり、一番の魅力は自分の好きなようにいろいろ決められる事でしょう。
それこそ自分の好きな時間でできますし、自分の思った通りのサービスを提供する事もできます。
さらには利益率が大きいので、時間単価を最大限に高める事も可能です。
冒頭にあげた「隙間時間ででき、時間効率のいい働き方ができる」で解説した働き方をもう一度振り返ってみましょう。
例 個人宅に出張し、カットカラーを10000円とした場合
・移動時間を計1時間
・施術時間を2時間
・薬剤やガソリン代の経費を1000円と計算
上記計算でいくと10,000-1,000(経費)=¥9,000(純利益)
9,000÷3時間(移動の合計時間+施術時間)=¥3,000(時間単価)
時間単価・・¥3,000
例 施設に出張し、8人のカットをした場合
・カット料金を2,500円で計算(2,500×8=¥20,000)
・移動時間を計1時間
・施術時間を2時間(一名あたりのカットを15分計算)
・ガソリン代の経費を500円で計算
上記計算でいくと20,000-500(経費) = ¥19,500(純利益)
19,500÷3(移動の合計時間+施術時間)=¥6,500(時間単価)
時間単価・・¥6,500
しかしデメリットとしては集客という最大の課題を自分で行う必要があるという事。
依頼がなければ収入は0ですので、集客という課題をクリアしなければなりません。
さらには個人で始めるという事は周りに誰もいない状況ですので、困った時に相談できる方がいません。
パートなどのアルバイトでは周りに相談できるスタッフもいますし、サービスパートナー店として登録していれば初歩的な事も会社に相談できます。
サロンワークとは全く違う世界ですので、いざ困った時にどうすればいいか分からない状況があるというリスクも覚悟しておく必要があります。
最後にこれらのリスクを少しでも抑え、訪問美容を副業としてはじめるにあたり何をした方がいいかを解説していきます。
訪問美容を副業ではじめるにあたりやっておきたい事
パートなどのアルバイト、またサービスパートナー店として活動していくなら研修があるかと思いますので、お店や会社の方針を聞いてはじめればいいかと。
ただ個人ではじめていくには正直右も左も分からない状況かと思います。
そこでまず訪問美容師として活動する上ではじめにやる事としましては、訪問美容師の認定資格が取得できる講習会に参加してみる事です。
訪問美容の活動は美容師免許さえあれば誰でもできますが、介護要素の入った世界ですのでサロンワークの働き方とは全く違います。
講習会に参加する事により、訪問美容師がどんな事をするのかイメージもつきますし最低限の勉強をする事もできます。
各地域にていろいろな団体が訪問美容の講習会を開催していますので、まずは最寄りの地域で開催されていないかチェックしてみましょう。
下記の記事で訪問美容の認定資格を取得できる講習会の一覧をまとめています。
また訪問美容の活動を行うには出張する各市内にある保健所へ行き、出張美容の届け出を提出しなければなりません。
A市、B市と2つの市へ出張するのであれば、AとB両方の保健所へ行き出張美容の届け出を提出する必要があります。
一度提出すればそれで終わりです。(毎回提出するわけではない)
訪問美容の活動をはじめるにあたり必要な事ややっておいた方がいい事は下記の記事でもまとめています。
開業時に向けて書いた記事ですが、副業としてはじめるに置き換えても読んでおいて損はないはずです。
訪問美容の開業・独立をするための準備で現役美容師が行った5つの事
また訪問美容を副業として個人ではじめるにあたり最大の課題である「集客」
まずは自分が行うサービスを周りに知ってもらわない限り依頼はありませんので、集客するための宣伝を行わなければなりません。
宣伝する方法としては下記の項目があげられます。
- 施設へ行き直接営業する
- ポスティング
- 地域にある包括支援センターへ行き宣伝する
- 新聞の折り込みにチラシをいれてもらう
- ケアマネさんと会ったら、訪問美容に興味ある利用者さんはいないか聞く
- ホームページを開設しブログを更新する
- SNSを更新する
- 口コミ・紹介で訪問美容の輪を広げる
ざっと考えただけでも集客につながる方法はたくさん出てきます。
ただどれも言うのは簡単でやってみると難しいんですがね。。
集客するために僕自身が行った「ブログ集客」に関しては下記の記事でも解説していますので興味のある方は見てみてください。
営業や広告費0!訪問美容の集客はブログのみという驚くべき方法とは?
以上、訪問美容を副業ではじめるにはどうすればいいかを解説させて頂きました。
少しでも参考になれば幸いです。
その他訪問美容師向けの記事一覧は下記よりチェックしてみてください。
また訪問美容師として成功するためのメソッドや実際の収入を有料記事でも公開しています。
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